午前7時28分発通勤快速3両目【ワダンノキ】

午前7時28分発通勤快速3両目【ワダンノキ】の感想

澱泥カカリヤさんの「午前7時28分発通勤快速3両目」を読んでみました。まず、タイトルからして電車という日常のシーンが舞台になっているのが興味を引きました。物語は、通常とは違う時間に乗った電車での出来事から始まります。主人公が目にするのは、思わず目を引くような状況にある女の子。彼女の表情や反応がとても印象的で、ギャルというキャラクターが持つ自由さと大胆さがしっかりと描かれています。 特に良かったのは、彼女が自ら望んでその状況に身を委ねているという点です。この逆転した状況が、作品にリアリティを持たせていて、読者としても自然に物語に引き込まれました。また、周囲の人々の無関心さが、さらにこのシーンの緊張感を高めていて、まるで自分もその場にいるかのような感覚を味わえました。ページ数は32と短めですが、その中に濃密なストーリーが詰まっており、非常に満足度の高い作品です。 イラストも魅力的で、キャラクターの感情がしっかりと伝わってきます。特に、アヘ顔やオホ声といった表現が、彼女の恍惚とした様子を引き立てていて、視覚的にも楽しめました。電車という普段の風景と、そこで起こる非日常的な出来事のギャップが、作品全体の魅力を際立たせています。これからも澱泥カカリヤさんの作品に注目していきたいと思わせてくれる一冊でした。